時代は変わる
ゲーム流通のデジキューブが破産申請を行ったようです。直接の原因はFFの遅れだとか。
日本のゲーム界が縮小してきたために、国内の流通では食っていけなくなったんですね。ただ、ゲームがコンビニ向きの商品でないということは以前から言われていただけに、現在のゲーム不況の元では時間の問題だったという声もあるようです。また、ネットショッピングの発達により専門店まで行く時間のないユーザも発売日からさほど遅れることもなくゲームを変えるため、ますますコンビニで買うメリットが無くなっていたようです。
しかし、時代は変わったなぁ、という思いが沸いてきます。デジキューブが設立されたのはPS/SSの戦いに決着をつけたスクエアが我が世の春を歌っていたころでした。当時のコンビニは最強の流通システムのひとつで、日本を覆っていた不況もゲーム業界では深刻でなく、それだけにデジキューブの発展は間違いなしと多くの人々が考えていたのです(もちろん同時から怪しんでいた人たちはいた)。今ではケータイ・DVD・ネットサーフィンと飛躍的に増えたゲームのライバルがライトユーザ層を激減させ、また最も濃いゲーマーたちがPCゲーム(ネトゲ)へと去ってしまい、さらには長引くデフレ不況がゲームを買う金も減らしてしまいました(現在の標準的なゲーム価格6800円は体感で5年前の一万円以上に感じられるのではないでしょうか)。
低迷する国内市場を尻目に、PS2は中国への進出を始めました。任天堂も神遊機というN64相当のゲーム機を投入しています。おそらくMSも後に続くでしょう。海賊版問題があるためにソフトメーカに利益が回ってくるにはもう少し時間がかかるとは思いますが、きちんと対応すれば驚異的な広さを持つ中国市場は日本のソフトメーカにも恵みの雨をもたらすでしょう。