Gaming Industry News, Views, Ideas and Fears

ゲーム会社を目指す専門学校を志望する方々へ

「ゲーム会社の面接に行く前に必要な知識」についてのこのページが目に入りました。

イントロダクションでは「次世代のゲームの開発チームのサイズが徐々に増えていて、強い経験を持っている人を見つけることが難しくなっているので、高校レベルでも採用する会社が増えてきてます」と書いてあります。高校中退でも、いくつかの条件をクリアすれば、ゲーム会社に入ることは不可能ではないというということですね。条件というのは、色んな分野において、持たなければならない最小限の知識のことです(数学、プログラミング...)。まぁ、高校レベルで学校を辞めるにはよっぽどの自信と実力が必要と思いますけどね(そういう人もたまにいます)。

日本では専門学校からの応募者が少なくないので、この記事に興味がありました。なぜなら、専門学校の学生と高校生のレベルが近いからです。今まで面接でゲームの専門学校の学生を何十人かを見てきましたが、彼達が受けている授業について疑問を感じたことがあります。ここで専門学生方に私が感じたことを一プログラマー視点として書いていきたいと思います。

・C++の基本をしっかり覚えてもらうことが必要だと思います。Cを少しだけ勉強した後、そのCを忘れろ!きつい言い方ですが、C++は結構難しい言語なので集中的に力を入れることが大事です。もちろんSTLとtemplateを積極的に勉強しなければなりません(使い方、そしてメリットとデメリットを理解しなければなりません)。そのために本を読む必要があります(例えば、SoustrupのThe C++ Programming LanguageModern C++ Design...)。

・出来る範囲でCGの知識を増やしてもらいたい、特に数学が出来そうな生徒達。プロジェクトとしてゲームを作ることはとてもいいことですが、応募するときに、ゲームではなくても、その人の技術力を見せるものがあればそれでいいと思います。レイトレーサーとか、物理シミュレーションとか(例えば、Verletが実装しやすい)、シェーダを活かしたデモとかそういうのも見たいですね。

・英語を積極的に教えることが大事だと思います。ゲーム開発に関する英語の資料があまりにも多くて、英語を読むことが出来れば、プログラマーとしてもっと成長できると思います。2年間か3年間専門学校にいる間に、英語を勉強しないことがとんでもないことだと思います。私には理解できません、すばらしい最新技術を知るチャンスを逃しているからです。

・DirectXや.NETにこだわる必要は特にないと思います。個人的に、gccとOpenGLを勉強したほうが理解し易さの面でメリットが多いと思います。cygwinなどでプロジェクトを行えばLinuxに関する知識(Linuxコマンド、bashスクリプトなど)が自然に増えますし、学校側からみると開発環境がただになります。一石二鳥だと思います。