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siggraph 2007

Siggraph 2007のproceedingsのリストが出来上がってきました。

私が一番注目したのは、画像処理に関する論文です。

2003のsiggraphで公開されたPoisson Editingのような技術(「画像の賢いブレンドに関するもの」)元にして生かし、今年興味深いものが公開されています。

Scene Completion Using Millions of Photographs」は、画像のデータベースを使って写真の切り取られた部分を復活させる手法です。写真の修理にはもちろんすごいツールですが、テクスチャーの自動生成にも使えると思いました。方程式やアルゴリズムだけでコンテンツを生成するには限界があって、ネットにおいてある莫大な画像の数を賢く使えば、コンテンツの自動生成の可能性がこれからかなり広がると思います。

同じような技術を使って、「Efficient Gradient-Domain Compositing Using Quadtrees」では巨大な画像のstichingを行っています。その技術を早めに使いたい人はばらばらの写真からパノラマを作っている人だと思いますが、効率が上がったことで上と同じようにコンテンツの自動生成の発達に繋がると思います。こういった技術があっという間にPhotoshopの新しい機能として追加され、自分で実装する人にかなり参考になります。

続いて同じ画像処理分野では、「Joint Bilateral Upsampling」にも興味があります。ある画像の小さい版をその画像のhighresolution版とマージする技術ですが、小さい版に処理が遅い計算を行って(たとえばglobal illuminationやraytracingのような)、それをhighresolution版(=フールスクリーン)に合併させれば面白い効果を実現できるかもしれません。

画像処理分野以外、相変わらずpascal muellerの研究に興味心身です。去年ほど斬新なものではないですが、進んでいるように見えます。ちなみに彼のWikiに去年のsiggraphの「Procedural Modeling of Urban Environments」というコースのスライドの一部が見れます。今年もやってるみたいです。

後、まぁいろいろありますがソフトボディのペンギンたちが「パチンコの玉のように」落ちるビデオが面白かった。割とシンプルで効率がいい仕組みに見えます(実際はどうでしょう)。