Gaming Industry News, Views, Ideas and Fears

FumuFumu-Qで見る2003年

今年も気づくと年の瀬です。もう2004年は目の前、結局アトムは生まれませんでしたね。7月から始まったFumuFumu-Qも半年分のアーカイブがたまりました。そこで、アーカイブからいくつか記事をリンクしつつ、今年一年(半年)を振り返って見ました。

日本のゲーム産業

今年は、ゲーム産業自体の方向性が問われる一年でした。ハードに対してソフトが売れないPS2、PS2の圧倒的シェアに食い込めない任天堂とマイクロソフト。日本のゲーム市場が-18%に縮小したニュースがFumuFumuでも取り上げられました。産業の中心にある大手メーカーのゲーム制作者が会社を辞めた年でもありました。ハル研の桜井さんUGAの水口さんはフリーに、カプコンの岡本さんは新会社を設立されました。この方々が会社を離れた理由、その奥にあるものは今のゲーム産業とユーザーとのずれと同じなのかもしれませんね。だからこそ応援せずにはいられません。(特に桜井さんは応援しています)

海外のゲーム産業

日本の低迷とは逆に好調さが目立つ海外市場ですが、イギリスではいくつものゲーム会社が倒産するニュースが目立ちました。もちろん開発能力がない会社であれば問題ないのですが、パブリッシャとスタジオの契約に大きな原因があるようです。ハードの能力が高くなるにしたがって開発に必要な資金も高くなってきましたが、今やその金額は契約の打ち切りと同時にスタジオの倒産を意味することになってきました。しかし、そういったこれまでのビジネスモデルに頼らないで新しい方法をチャレンジしている会社が登場し成功しました。その成功例は今後の日本でも指針になりえるのではないでしょうか。日本で行われたTIGRAFでも同じような話題がラウンドテーブルで話されていたことも印象的でした。

FumuFumuでは、当たり前の大きなニュースはあまり取り上げていないので、少し変わった話題が中心になってしまいましたが、厳しいと言われるニュースの裏にはそれを変えるチャレンジをしている人たちがいることがわかります。そういう人たちが活躍する2004年を期待したいですね。それでは皆様、よいお年を。なお、今年はこの記事が最後となります。FumuFumu-Qは2004年1月4日までお休みいたします。また来年よろしくお願い致します。